油絵 建物の描き方 初心者が間違えやすい透視図を徹底練習

油絵

初心者の方が油絵で建物を描くときに(油絵に限らず)

必ずと言って良いほど間違われるのがパースです。

パースとはパースペクティブの略で「透視図」

ことです。

日本の絵画は元々これは全く無視した描き方を

していましたが江戸時代に西洋の絵画が

入ってくると浮世絵師達も

意識せざるを得なくなったようです。

逆に欧米の画家達はそういうことを全く無視した

日本の絵画に衝撃を受けました。

 

西洋でも中世まではこれを無視したような

間違ったような描き方をしたものが多くみられますが

ルネサンス期になると海洋学や天文学

医学など色々な学問が発達し、

物事を合理的に考えようという気風が高まると

絵画も理に叶った合理的な描き方をしなければ

ということになり透視図法や遠近法

確立されるということになりました。

 

そしてこれが厳然とした条件となりこれを無視したものは

絵画ではないとまで言われるほどになりました。

現在でも私たちが油絵で「まともな」「目にみえるような」

「わりとリアルな」風景画を描き、その中に建物を入れる

となるとやはり透視図を無視するわけにはいきません。

 

この基礎を踏まえた上で抽象的、概念的に進化することは

ありですがまずは基本をしっかりと押さえておきましょう。

いきなり建物のある風景画を描く前のステップとして

このシンプルな絵を描いてみて基本を身体に

叩き込んで頂きたいと思います。

 

一度この練習をしておくとその後はフリーハンドで

油絵らしくささっと建物が間違いなく描けるように

なると思います。

ちょっと修行っぽいですが頑張ってみてください。

 

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油絵 建物 描き方

 

油絵風景画で建物を描くときに初心者が間違えやすいところ

油絵 建物 描き方

20年以上教室をやってきましたが初心者の方が

必ずといって良いほど間違えられるのが建物の

パースの問題です。

初心者の方が建物の窓を描くと基本線に沿った

描き方をしないのでガタガタになりがちなのです。

たとえ写真をそのままトレースしてもらっても

やはり基本がわかってないと間違ってしまうのです。

 

そのたびに「やはりデッサン練習を先にやって

もらうのが良いのかな??」と悩みました。

 

でもデッサンからというのも楽しみが少なく

修行のイメージが強いのでここはひとつこういう練習をと

今回シンプルな絵を描いてもらうことにしました。

その前に透視図の基本の知識からおさらいしてみましょう。

初心者が油絵風景画で建物を描くための基本の知識

油絵風景画で建物を描く基本~一点透視図~

油絵 建物 描き方

物を真正面から見た図がどーんとあって背後の

アイレベル(目線の高さ)のどこかに消失点(View Point)

がひとつだけあるのが1点透視図です。

油絵 建物 描き方 一点透視図

この方法で描かれた絵は絵の中心となるものが

非常にわかりやすく迫力のあるものになります。

また遠くの背景が細かく描かれていることで

ちょっと幻想的な不思議な雰囲気をかもしだす

効果もありますね。

油絵 建物 描き方 一点透視図

私は中学生に一点透視図を教えるときには

ベルリンのシュタイナー教育学校の中学生の部で

使われていたこの教材を使わせてもらうことにしています。

 

これをまず描かせて、そのあと何か好きなモチーフを

どんどん入れていく。

基本の図の大きさに合わせて描いていきます。

これでぐっと上手くなります。

油絵風景画で建物を描く基本~二点透視図~

油絵 建物 描き方 2点透視図

二点透視図というのは真正面向いていたものを

ちょっと斜めにずらしたときに背後に2つ消失点が

できるというものです。

目線(Eye Lebel)の高さに2つ消失点ができますが

これが近いと建物(四角)の手前の角度が

急なものになります。

絵のなかに入れる場合はこれがひとつだけ入る

程度にしておきます。

デッサンを教えるとき私は何はともあれまず

この図をこのとおりに模写してもらうことに

しています。

 

これを無視するとこのような図になります。

これはある電機メーカーの冷蔵庫の

取り扱い説明書の表紙なのですが

描いた人がただ間違ったのかそれとも意図的に

こうしたのかはわかりません。

 

ともかくこれは平行に線が引いてあるわけです。

だけどわざと向こう側に広がるように

描いてあるんじゃないかと思うくらい

広がって見えますよね。

生徒さんに説明するときに申し訳ないのですが

これを使っていつも説明しています。

 

油絵 建物 描き方

上の図を模写したあとにこのようにフリーハンドで

立方体を描いてもらうのですが

これも80パーセント以上の生徒さん(主に高校生)が間違えます。

 

最初に模写した図を無視して全部平行に描いてしまうのです。

あるいは上の図で4色に分けていますが

4か所のうちどこかが平行もしくは逆に

むこうに行くに従って広がるように描いてしまいます。

4か所必ずチェックするように言ってますが、、。

 

この場合消失点は絵の中にはなく遠くにありますが

少なくとも平行になることはありません。

 

やはりこういうことは訓練が必要と感じます。

 

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油絵風景画で建物を描く基本~三点透視図~

油絵 建物 描き方 3点透視図

建物を上から見下ろしたり下から見上げたりしたときには

消失点(View Point)が3つになります。

これを三点透視図(三消失点図法)といいます。

油絵 建物 描き方 3点透視図

この方法で描かれた絵は何か独特の作者の思いが

伝わるようですね。

油絵風景画で建物を描く前に透視図の練習をしてみよう

油絵 建物 描き方

これは私が2017年にポーランド・クラクフで撮った写真です。

なんか絵になりそうですよね。

でも初心者の人がこれをいきなり描くとなると

凄い時間と労力がかかりそして間違いが起きます。

なのでまずこの風景をシンプルにしてみましょう。

建物のある風景をシンプルにしてみる

油絵 建物 描き方

まずモノクロにしてみました。

かたちだけに集中してみます。

色々な建物がありますが両方にひとつづつ

あるように考えてみましょう。

油絵 建物 描き方

油絵 建物 描き方

油絵で建物のある風景画を描くときに

初心者の人が一番間違えやすい窓ですが

そもそもどのくらいの間隔で小さくなっていくかということは

ちゃんと規則性があるのですが

ここではそこまで厳密に考える必要はなく

ざっとシンプルな図にしてみましょう。

油絵 建物 描き方

そして窓の位置を決めるために

縦線をもう1本づつ増やします。

油絵 建物 描き方

油絵の中の建物の窓の位置を決めていく

油絵 建物 描き方

基準線に沿って窓を決めて鉛筆で中を塗っていきます。

建物の窓の位置を決めた図面をトレースする

油絵 建物 描き方

A4コピー用紙にこの図を描いたら次は

これをA4キャンバス(パッド)にトレースしていきます。

建物のかたちと窓の部分の裏に6B鉛筆を塗ります。

油絵 建物 描き方

これを表にしてキャンバスにあてて

赤ボールペンで建物のかたちと窓の部分を

なぞっていきます。

油絵 建物 描き方

4号キャンバス(パッド)はA4コピー用紙より大きいので

足りない分は鉛筆で描き足します。

フィクサチーフで止めておきます。

 

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油絵具で風景画のなかの建物と窓を塗っていく

油絵 建物 描き方

使う色はパーマネントイエローライト、チタニウムホワイト、

イエローオーカー、パーマネントグリーンペール、

アイボリーブラックです。

ブラックは建物の色を少し地味にしたいときに

少量混ぜます。

イエローにパーマネントグリーンペールを

少量混ぜた色にホワイトを混ぜます。

またイエローオーカーにホワイトを少量

混ぜた色も作っておきます。

これを揮発性のテレピンで薄く溶いておきます。

油絵 オイルの使い方超簡単解説

油絵 オイルの種類を分かり易く解説

油絵 建物 描き方

まずは左側の建物の中を塗っていきます。

窓の線が隠れない程度の薄さで塗ります。

同様の右の建物にも塗ったらいったん

乾燥させます。

揮発性油の薄塗りなので1~2日で乾きます。

油絵 建物 描き方

乾いたら次は乾性油で溶いた油絵の具で

建物部分を塗っていきます。

ペインティングオイルで良いと思います。

今度は窓の部分のグレーを作っておきます。l

油絵 建物 描き方

窓の部分を塗る筆は小さな平筆の

カットしたものを使います。

私は日頃がこういう絵を描いているので

こういう筆を持っていますが

通常はそれほど厳密に描く必要もないと思いますので

細目の筆もしくは平筆を縦にするなどで

良いと思います。

細かく描いてみたい方は私の動画を参考にしてください。

 

油絵 建物 描き方

窓の中の左端と上を決めていきます。

窓の中も実際は複雑ですがここではシンプルに

主な形だけを考えていきます。

はみださずに塗りたい場合はキャンバスを逆さまにして

下の部分が上にくるようにします。

油絵で犬を描く~初心者必見7つのステップ

 

油絵 建物 描き方

右の建物も同様に塗っていきます。

今回は空も地面も描くことなくひたすら

パースの練習をするということで

これで終わりです。

はみ出さずに描きたいと言いながら

ところどころはみ出してしまったので

建物の色で修正して完成です。

油絵 建物 描き方

次に描くときにはフリーハンドで

パースが大幅に間違うことなく

描けると思いますよ。

「急がば回れ」ですね。

油絵 建物 描き方

因みにこれは同じクラクフの街を

水彩で描いたものです。

その場でペンでスケッチしました。

やはりこういう「建物のある風景画」というか

一点透視図的な風景は絵になるというか

描きたくなる風景、光景ですね。

まとめ

・油絵で建物のある風景画を描くときは

透視図(パース)を意識して描く

・窓の位置や大きさは特に注意。

・初心者の方はいきなりそういう風景を

描く前に基本の練習をしたほうが良い

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以上参考になれば幸いです。

 

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