この世の中は球体に入り込むものが多くあります。
ボールなどはまさに球体ですが玉ねぎなども球体の仲間で光と陰の捉え方は全く同じになります。
鉛筆デッサンで球体を描く場合はどこから見ても正円にならないといけないので結構難しいものがあります。
ここでは初心者の方の為に比較的間違いのない簡単な描き方を解説していきます。
また鉛筆デッサンで球体を描くときにありがちな失敗例も6つ挙げてみますので是非参考にしてください。
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鉛筆デッサン 球体の描き方~まず光と陰の関係を理解する~
球体に斜め上から光が当たったとすると右下に「落ち影」ができますが球体そのものにはおおよそ4段階の「陰」の諧調ができます。
これを明らかに描き分けるのが球体を描く大事な要点となります。
一番上のハイライトの部分は何も塗らずに画用紙の白色をそのまま残します。
3の部分が一番暗いのですが4の部分は床や壁からの反射光で若干明るくなります。
ぼんやり明るい感じです。
なので鉛筆で球体をデッサンする場合の明るさの順番は1→2→4→3ということになります。
球体は彫刻する場合はいきなりまん丸にするわけではなくまずは立方体を切り出していくという作業から入ります。
鉛筆デッサンをするときはまず自分が四角い形から固有の形を切り出していくつもりで直線的に捉えることが大切です。
左の図はそのことを想定して描いてあります。
鉛筆デッサン 球体の描き方~実際に描いてみる~
鉛筆デッサンで球体を描くために使う道具
鉛筆はユニの鉛筆で2B~Hくらい、ステッドラーだとこの2段階くらい上(柔らかい表示)を使います。
4B~HBくらいですね。
擦るためのガーゼかティッシュ、消しゴム、練ゴムを用意します。
鉛筆デッサン 球体の描き方~まずは正方形を描く~
球体を彫刻するときはまずは真四角の立方体を切り出していきます。
平面図にするとこんな感じですね。
実際に鉛筆デッサンで球体を描くときはこれをフリーハンドで2Bくらいの濃い鉛筆で薄く描きます。濃い鉛筆のほうがあとで消し易いです。
濃い鉛筆を長めに掴むように持って軽くアタリをつけるように正方形を描きます。
右下の落ち影も含めて一塊と捉える絵になりますので画用紙の少しだけ左上に描きます。
ここで縦横真っすぐ、正確な正方形を描いてください。
1辺の長さを鉛筆で計るなどしてきれいな正方形になるようにします。
紙を回してあちこちから眺めながら正確な正方形にしておくのが間違いのない球体デッサンをする近道です。
そして1辺の真ん中の点を決めます。
真ん中の点は対角線の交わったところを真っすぐ上下左右に延ばせば決まります。
それでも狂うこともありますので修正しながら真ん中の点を決めてください。
鉛筆デッサン 球体の描き方~半径を決めていく~
球体の半径 a の長さを鉛筆で計ってコンパスのように斜めの対角線上に印をつけていきます。
鉛筆デッサン 球体の描き方~点と点を結び弧を決めていく~
全ての点を結び、球体の弧を描いていきます。
一発で正円になることはないと思いますので薄く慎重に描いていきますがこの時、正方形との間の黒い部分の形を見比べて同じになるようにしたほうが分かり易いです。
いちいち真っ黒に塗る必要はありませんがざっと塗ってみて目安にしてみてください。
ここで極力正円に近づけておきましょう。
鉛筆デッサン 球体の描き方~要らない補助線を消して円にする~
大体円が描けたら消しゴムの角を使って要らない補助線を消して球体の円にします。
紙を回しながら、「消しながら描く」つもりでなるべく正円に近づけてください。
鉛筆デッサン 球体の描き方~全体に陰影をつけていく~
一番暗い球体の3の部分を塗ってみる
2Bの鉛筆を長めに掴むように持って一番暗い3の部分を塗ってみます。
大まかに塗り終わったらガーゼやティッシュで擦って鉛筆の粉を画用紙の繊維の中に入れ込み、馴染ませます。
次に暗い4の部分を塗ってみる
ここは反射光の部分ですので薄暗く地味なところです。
意外と明るさの調整は難しいです。
一発で決めることは難しいのですが2の部分よりも明るくなることがないようにその都度様子を見ながら塗っていきます。
ここもガーゼやティッシュで馴染ませておきます。
球体の2の部分をHBの鉛筆で描いてみる
2の部分はHBもしくはHくらいの硬さの鉛筆で球体の面に沿った線を入れていきます。
ここは擦らずに彩度を上げた描き方をします。
球体の経度や緯度を入れるような感じで面に沿った線を入れていきます。
球体の影も同時進行で入れていく
擦った3や4の部分にも球体の面に沿った線を入れて全体に彩度を上げながら描きこんでいきます。
球体の影も同時進行で描いていきますが影は基本テーブルの面に沿った水平な横線で表現します。
球体の形をあちこちから見て修正しながら描き進めます。
球体全部に更にタッチを入れて仕上げる
球体がテーブルに接するのは1点です。
そこの部分が色的には一番濃い色になります。
かなり力を入れて塗って良いと思います。
1,2,3,4の部分が自然に繋がるように調整しながら線の重なりで明るさ暗さを調整して仕上げます。
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鉛筆デッサン 球体の描き方 失敗例6種類
ここではうちの教室の生徒さん作品からありがちな球体の鉛筆デッサン失敗例を挙げてみます。
参考にしてみてください。
球体が正円になっていない
この作例では球体の左半分の形は良いと思うのですが右半分が丸く滑らかになってないですね。
紙をあちこちに向けて色々な方向から見ながら形を調整するようにしましょう。
また暗い部分がもう少し右側に広範囲にあっても良かったですね。
球体の光と影が一致していない
これはとても緻密によく線で描きこんであるのですが光が当たっている方向の逆の方向に落ち影ができてないのが残念ですね。
もっと右のほうにいくはずですね。
影の描き方自体は良いと思いますがもう少し水平線が強調されても良かったかなと思います。
球体の諧調の変化の部分の繋がりがスムーズでない
この生徒さんはまだ中学1年生で鉛筆デッサンを始めたばかりなのでハッチングの練習も不十分な状態でいきなり球体を描いたのでとても難しかったようです。
球体の一番暗い3の部分と反射光の部分の表現がうまくいかなかったですね。
2の部分は良く描けたと思いますが全ての諧調の変化の部分の繋がりがスムーズにいってないですね。
正円は中学1年生にしてはよく描けているのではないかと思います。
鉛筆デッサンで球体を描くタッチそのものが粗い
この生徒さんは全般的にタッチが力強く粗い感じです。
2の部分などにもう少し繊細なタッチがでるともっと良くなると思います。
影と球体の境目は重要なところなのでもっと明確に描き表すと良いですね。
球体の反射光の部分の失敗
全体にとても良く描けていると思うのですが下の反射光の部分が難しかったのか消しすぎて迷った跡が見えますね。
反射光の明るさ(暗さ)の調整は難しいです。
上の暗い部分と常に調整しながら描いていくようにしましょう。
球体の影より陰が濃くなっている
球体の一番下の部分は反射光の部分で右側の暗さが続かなければいけなかったのですがここはそうとう迷ってしまったようです。
濃い輪郭線のようになってしまいました。
一番濃くなるのは球体とテーブルが接する接地点です。
3の部分の陰もちょっと濃すぎましたね。
落ち影ももっと右に伸ばさないといけなかったですね。
もっとグラデーションがでるようにしましょう。
まとめ
鉛筆デッサンで球体を描くときの要点は
・球体全体を4段階の諧調に分けて捉える
・光の当たる方向に落ち影が来るように気をつける
・まずは正確な正方形の接点(1辺の中心点)をもとに正円を描く
・一番濃い陰の部分から塗りを開始する
・球体の影は水平線を基調に描く
・諧調の変化するところをスムーズに鉛筆でデッサンする
・反射光の部分の濃さに注意しながら鉛筆デッサンする
でした。参考になれば幸いです。
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