油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

油絵

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ風景画には欠かせない空と雲。爽やかに仕上げたいですよね。

雲を描くことで季節感を表すことも出来ます。

でも20年以上初心者の方々を指導してきて一番苦労されるのが雲だったりするのです。

割と長年やってきた上手な方でもこと雲になると苦労されたりします。

その描き方にはルールがあります。

それにそって描いていけば大抵雲らしくなっていきます。

では実際にやってみましょう。

 

LINEで親身で丁寧な個別指導、できた作品はユーチューブ(ページ下)で紹介。

油絵基礎マスターコースプラス

LINEで親身で丁寧な個別指導、出来た作品はユーチューブ(ページ下)で紹介

お好きな画材コース

お好きな画材コースのなかに油絵コースもあります。詳しくはお問い合わせください。

無料体験レッスン お問い合わせはLINEから

友だち追加

 

油絵風景画で雲を描くときの大切なきまりと考え方

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

 

風景のなかの雲は地上と同じように遠近法で描いていく

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

空の雲を見上げてみると地上と同じように近くにある雲は大きく、遠くにある雲は小さく

「遠近法」に従って存在していることに気付くでしょう。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

そしてこんな感じでジグザグで描いていくと一層それらしさが感じられます。

(勿論夏の入道雲などは別です)

 

雲にはっきりとした輪郭線はない

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

私の経験では初心者は勿論長年油絵を描いてきた人でも雲には苦労される感じがします。

油絵、水彩の区別なく、です。(パステルは比較的うまくいく感じですが、、)

何というか、綿菓子のようになってしまうんですね。

左は悪い例、右は良い例です。

左は輪郭がはっきりしていますが右は輪郭がぼかされています。

 

雲は3段階の明るさ(暗さ)で描き分ける

何を描くにしてもそうですが、風景画の中の雲にしてもまずは3段階の明るさ(暗さ)で描き分けてみることです。

これは「トロアトーン」といってフランス語の3トーンという意味です。

3段階の明るさ(暗さ)で描き分けるとほぼ全てのものが立体的に見えてきます

左は2段階、右は3段階で描き分けられています。

油絵で海を描く~初心者の為の波の描き方6つのステップ~

油絵 木の描き方7つの必見ステップ

 

雲の形は左右対称ではない

初心者の人が陥りがちな間違いは雲を何となくポコポコと左右対称に描いてしまうということです。

それから空の雲はひとつとして同じ形のものは無いということです。

雲らしくならない原因のひとつに全部同じように繰り返し描いてしまう、というのがあります。

実際に空の雲を見てみると実に色々なかたちをしています。

こういうことを頭に入れてから実際の雲の制作に入りましょう。

 

油絵の風景画で雲を描く時の下塗りと下描き

下塗りは油絵具でしても良いですしアクリルでも良いです。

下塗りについての詳しい解説は下記ページをご覧ください。

油絵の下塗り工程とその意味・アクリル絵の具下塗りと油絵具下塗り

 

油絵で雲を描く前に予め空のグラデーションを作っておこう

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

これはキャンバス地にアクリル絵の具の白+スカイブルーで出来た水色で下塗りをしていた上から油絵具で空のグラデーションを作って1週間ほど乾かしたものです。

これが完璧に乾いてから雲を描いていきます。

基本油絵は下に塗った色が乾いてから上の色を重ねていきます。

 

下塗りの水色は最終的には消えていきますが色を重ねることで絵の厚みが増します。

(アクリルガッシュを使っているので少し油絵具の筆の滑りが悪かったです。)

マスキングテープを地平線のところに貼ってそれから下を油絵具で地面のイメージにしておきます。

*この作業は空の部分が完全に乾いてからやってください。

*マスキングテープを剥がしたあとは一度境目をぼかしてください。

*マスキングテープは使わなくても良いです。

 

絵は基本「描くのは手前から、塗るのは後ろから」と思っておきましょう。

勿論そうでなければいけないという決まりはありませんが失敗の少ない方法です。

なのでここでは空→雲→前景の風景という順番で絵を描いていく想定です。

 

油絵風景画で雲を描く時の絵の具の準備

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ 油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

まずホワイトですが隠ぺい力の強いチタニウムホワイトを用意します。

裏を見ると「不透明」と書いてあります。

油絵具には「透明」「不透明」「半透明」があります。

 

油絵で雲を描く時はあらかじめ色の準備をしておこう

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

油絵具は乾きが遅いのでわりと時間をかけてパレット上に混ぜ色を作っておくことができます。

雲の陰はブルーグレーであることが多いのでブルーグレーを作っておきます。

ここでは空のグラデーションで使ったコバルトブルーヒューとチタニウムホワイトを混ぜた3段階の明るさのブルーを作っておき、それにグレーを混ぜたブルーグレーも3段階作っておきます。

グレーはチタニウムホワイトとアイボリーブラックです。

 

油絵具で雲を描く時の筆とオイルの準備

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

筆はナイロンの平筆が描きやすいと思います。

遠景用の平筆の小さいのもあるとやりやすいです。

 

オイルは「乾性油」を使います。

ぺトロールやテレピンは揮発性油で下塗り用ですのでここでは使いません。

 

基本ぼかしやすいオイルは乾きが遅いです。

私はポピーオイルを使いますがかなり乾きは遅いです。

リンシードは後々黄変してきますのでお勧めできません。

 

夏場と冬場では随分差がありますがどうしても乾燥を早めたいならシッカチーフを少量混ぜるという方法もありますが混ぜすぎると良くないのでペインティングオイルスペシャル

ペインティングオイルクイックドライを使うと良いと思います。

ちゃんとぼかせます。

 

LINEで親身で丁寧な個別指導、できた作品はユーチューブ(ページ下)で紹介。

油絵基礎マスターコースプラス

LINEで親身で丁寧な個別指導、出来た作品はユーチューブ(ページ下)で紹介

お好きな画材コース

お好きな画材コースのなかに油絵コースもあります。詳しくはお問い合わせください。

無料体験レッスン お問い合わせはLINEから

友だち追加

 

風景画なので地面のイメージも油絵具で作っておこう

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

遠近感を意識して地面のグラデーションを作ってみます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

塗り終わったらマスキングテープを剥がします。

くっきりしすぎているので少しぼかしておきます。

 

油絵で雲を描くときは風景画同様手前の雲を大きく

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

 

雲を描くときは遠近法に従って手前の大きなものから

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

順に遠くの小さなものを描いていきます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

基本これを意識しながら、あとはこれの応用です。

 

雲を描く時ははみ出すものがあったほうが空間の広がりが感じられる

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

雲に限らず何を描くときでも物を画面に無理やり入れ込む必要はありません。

はみ出す部分があったほうが画面の外側を想像させて広がりがでます。

 

油絵具は消すことが出来る

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

下に塗った絵の具がしっかり乾いていれば間違ったと思った時に柔らかい布で消すことが出来ます。

勿論薄塗りの場合ですが、これが油絵の面白いところです。

あまり強くこするとキャンバスが凹みますので注意が必要です。

 

水性の絵の具(水彩やアクリル)ではこれは出来ません。

また上から色を重ねていくことで修正もききます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

遠景の小さな雲も描いていきます。

 

雲の明るさ(暗さ)を3段階に分けていく

ここから雲に陰を入れていきます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

デッサンをするときのように雲の中間のトーンから攻めていきます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

次に3段階の一番暗い部分に濃いめに作っておいたブルーグレーを入れていきます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

次に一番明るいところにチタニウムホワイトを入れていきます。

 

油絵具で雲を描く時は乾いた筆でぼかしながら

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

乾いた〇筆でぼかしていきます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

仕上げに小さめの筆で雲の陰などを描きこんでいきます。

油絵 雲の描き方 失敗のない7つのステップ

さらに全体をぼかして仕上げます。

 

まとめ

  • 油絵で雲を描くときはあらかじめ油絵具で空のグラデーションを作っておく
  • 空の遠近法に従って描いていく。
  • 明るさ(暗さ)を3段階に描き分ける
  • オイルはぼかしやすい乾性油を使う
  • 乾いたぼかし筆を用意する
  • それぞれが違ったかたちになるように

これらのことに気をつけながら描いてみてください。

あとは応用になります。

最後まで読んでくださって有難うございました。

 

LINEで親身で丁寧な個別指導、できた作品はユーチューブ(ページ下)で紹介。

油絵基礎マスターコースプラス

LINEで親身で丁寧な個別指導、出来た作品はユーチューブ(ページ下)で紹介

お好きな画材コース

お好きな画材コースのなかに油絵コースもあります。詳しくはお問い合わせください。

無料体験レッスン お問い合わせはLINEから

友だち追加

 

1か月無料体験レッスン「油絵基礎マスターコースプラス」です。

「お好きな画材コース」の体験レッスンは1回60分となります。

コメント